弘願院は浄土宗のお寺で創建は正保二年(1645)です。お寺を開かれた開山上人は蛤坂の妙慶寺(同金沢市)に住んでおられた願譽梵無上人でした。
一時期、途絶えてしまいますが、延宝二年(1674)に再建。本堂は江戸中期の建物です。
山号(寺院の名称の別の呼び方)を安養山と言います。
寺宝として全面刺繍で製作された「絹本地刺繍仏涅槃図」があり、期間を定めて掲げております。
年代:江戸時代
法量:像高66.7㎝
智慧の光ですべてのものを照らし、人々を迷いや苦しみから救い、悟りの境地に導いてくれる仏さまです。
宝冠を戴き、髺を結い、条帛と天衣と裳を付け、合掌する形で右足を立てて座る。
年代:江戸時代
法量:像高86.4㎝
西方極楽浄土という仏国土を持ち、「南無阿弥陀仏」のお念仏をとなえる者を苦しみ迷いの世界から救い取り、見守り続けてくださる仏さまです。
螺髪を刻み、肉髻殊・白毫相・三道を表し、大衣を偏袒右肩に着け、右足を前に結跏趺坐し、弥陀の定印を結ぶ。
湛慶(鎌倉時代の仏師。運慶の長男)の顔に近い。
年代:江戸時代
法量:像高65.4㎝
人々の苦しみの声を聞いて下さることから、慈悲の菩薩といわれます。人々の苦しみの声を聞き、救いを与えて下さる仏さまです。
宝冠を戴き、髺を結い、条帛と天衣と裳を付け、腹前で蓮台を捧げ、左足を立てて座る。